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第233回 小豆島サイクリング
今回初めてのイベントとして、小豆島サイクリングを企画・実行した。5月の連休明け5月8日(月)~10日(水)の2泊3日のスケジュールで、混雑もなく、天候も概ね良好であった。今回走ったコースは、登り下りはあるもののこの地の自転車走行への配慮も感じられて、割に走り易かったのではなかろうか!また、小豆島の風土や歴史を知ることが出来、地元の方々との交流もあって、楽しいイベントとなった。 第1日目(5月8日):晴れ 土庄港のフェリー船着き場のすぐそばにあるオーキドホテル(初日の宿泊場所)に隣接する「サイクルステーション」に、17名の参加者(男性10名、女性7名)が昼過ぎに集合した。ここから、オーキドホテルの中村さんに石井レンタサイクル店までマイクロバスで送ってもらう。ここの店主の石井さんは、ご自身でもしょっちゅうサイクリング楽しまれ、アウトドア大好きの名物店主らしい。3名の方がマイバイク持参されたので、14台(うち電動6台)を借りた。 初日のコースは、半島のように突き出ている前島を1周するもの。まず、最初の観光スポットの重岩の麓に至る。有志で、約20分かけて急な斜面を登ると、重岩(かさねいわ)と言われる巨岩が頂上に鎮座していた。快晴の下、高みからの瀬戸内海の眺めも素晴らしいものだった。 次なる名所は、樹齢千年を超えるオリーブの大樹があるところである。スペインのアンダルシア地方からはるばる海路を運ばれてきて、2011年の東日本大震災の翌日小豆島に到着した。以後、3月15日がオリーブの日となったとのことである。 島をぐるりと一周した最後に、エンジェルロードと言われる所がある。潮の干満により、すぐ近くの二つの小島と砂州が繋がったり、切れたりする。ちょうど干潮時の夕方であったので、奥の小島まで砂州を歩いて渡ることができた。 そして、近くの小豆島霊場第58番札所の西光寺を訪れる。小豆島には、四国遍路と同じように88カ所の霊場がある。“迷路の道”と言われる古い民家が立ち並ぶ路地を自転車を押しながら、通り抜けてホテルへ帰った。走行距離、約19 Km。 全員へ立派な個室を用意していただき、初日の疲れを癒すことができたのではなかろうか。 二日目(5月9日): 曇り、時々小雨 ホテルの朝食に降りてゆくと、石井サイクルの石井さんの姿があり、ちょっとびっくり。少し案内をしてくださるとのこと。この日の天気予報では、午後から60~70%の確率で雨となっており、雨への備えもしてサイクルセンターへ集合した。 土庄港やホテルのある所は、実は前島側にあり、本島とは“超”狭い海峡で隔てられている。最も狭い所は10m位であるが、れっきとした海峡(土渕海峡)であり、世界一狭い海峡としてギネスブックに認定されている。 約3Km程走り、第54番札所の宝生院に着く。ここには、国の特別記念物になっている真柏(シンパク)という巨木がある(樹齢1600年以上と推定)。確かに、根本など巨大であり、見上げると圧倒される。 この後、石井さんからご自分が飼っているミツバチの蜜を舐めに行こうと提案があり、回り道をして見に行った。石井さんとはこの先で別れる。 約12km程走り、本日のハイライトの二十四の瞳映画村への渡し場のオリーブナビに着く。渡し舟(1艘のみ)には6人と自転車6台しか乗れないので、3往復必要になる。風邪が強いと運行出来ない等心配もあったが、無事時間通り運航してもらえた。他に観光客もほとんどいないことも幸いした。マイバイクのパワフルなお二人だけは、湾をぐるっと回り自転車で映画村へ到着された。 二十四の瞳映画村は、不朽の名作映画と言われる「二十四の瞳」のロケ用オープンセットを改築して作られたテーマパークで、分教場や民家、お店などの映画撮影に使われた昭和初期の建物の他に、原作者の坪井栄の文学館が併設されている。園内では食事もでき、「学校給食」のメニューを選んで食べてみた。 映画村から700mの所に「岬の分教場跡」がある。これは苗羽(のうま)小学校田浦分校と呼ばれ昭和46年まで使われ、「二十四の瞳」の舞台となった分校舎である。 約7Km走り、二日目の宿泊地ベイリゾートホテルに向かう。雨を心配していたが、パラつく程度で、何とか無事に走行できた。 ホテルに荷物を置いた後、すぐそばの“醤(ひしお)の里”まで歩く。醤油作りは江戸時代から続く小豆島の伝統産業で、今でも現役で醤油作りが盛んに行われている。田中さんにご紹介いただいた醤油の佃煮メーカー「京宝亭」の社長の川原さんが、醤油作りの施設を案内してくださった。工場の建物の壁や屋根が一様に黒ずんでいるが、発酵したガスや粉末が長年にわたって沈着してできるものらしい。醤油アイスクリームが名物で、ほんのり醤油の香りがして女性達がおいしそうに食べていた。この日の全走行距離は、約25 Km。 <醤の里 全景> 3日目(5月10日):曇り いよいよ最終日である。まず、ホテルをチェックアウトした後、近くの安田という所のバス停に向かい、そこからバスで天狗岩丁場というところまで行った。当初、自転車で走ることを考えたが、山坂がきつく、解散時間の制約もあったので、バス往復での見学となった。小豆島は言わば石の産地で、上質な花崗岩が取れる。山道を少し登ってゆくと、天狗岩という巨岩が現れた。あちこちに巨石が散乱している。ここ天狗岩丁場は島内最大の採石場で、大坂城石垣はここのものが使われたという。筆者は、富山の岩瀬浜にある旧廻船問屋で、土間一面を一枚で覆う小豆島産の巨石を見たことがある。江戸時代には、北前船で日本海側にも運ばれ、使用されたのだろう。 この後、オリーブ園、オリーブ公園などで大休止。小豆島は何と言ってもオリーブ生産の発祥地であり、また最大の生産地である。たくさんのオリーブの木が見られたが、収穫期は夏~秋になるらしい。オリーブがらみのおみやがげたくさんあった。 一路帰路につき、石井サイクルで自転車を返却した。石井さんも奥様も皆の無事を喜び、迎えてくださった。石井さんのところで取れた蜂蜜ビンをお土産にいただく。再び、中村さんがマイクロバスで土庄港まで連れてくださった。最後は、二十四瞳のブロンズ像「平和の群像」の前で中村さんにも入っていただき記念撮影して、石井さんからいただいた蜂蜜を皆で舐めて、解散とした。この日の走行距離は、 約18 Km。 最後に、土庄港観光センターの田中さん、石井サイクルの石井さん、旅の企画の問い合わせの電話をさせて頂いた時から、走行コースのアドバイス、下見の案内同行、宿泊ホテルの便宜等、再三の問い合わせに答えて頂き感謝です! オーキドホテルの中村さん、 マイクロバスで石井サイクルまでの往復送迎、旅行中のホテルからホテルの荷物の移動、お世話になりました。当初、荷物を背負っての走行覚悟と唱いながらも、メンバーの体力を考えると不安でした。さらに最終日、マイバイク二台を池田港のヤマト運輸まで運んで頂き助かりました。JCAのサイクルヤマト便を使っての遠方イベント参加者にとって、往きは集荷可能、帰りはヤマト運輸持ち込みというのは旅先では(特に交通の不便な地方では)時間的に厳しいものでした。皆様のお陰で、今回のイベントがスムーズに進み、小豆島の光、風、空気を満喫できました。大感謝!! 小豆島での初めてのサイクリング、当初予定していた一周コースから再三見直して今回の最終案に至りました。観光とサイクリングのバランスが気になるところでしたが、結果的には今回の参加メンバーに見合った距離だったように思います。時間的に緩めのスケジュールに変更したことで、何とか天候の変化にも対応出来ました。宿泊イベントは今回初めてのリーダー役でしたが、サブの方々と皆様のご協力のお陰で無事終えることが出来、感謝です! (K.T.記) クラブとして初めての地でのイベント、加えて方々に長くてきつい坂道がある行程で、安全にイベントを終えてホッとしている。リーダーと打合せ、坂部、特に上り坂走行時は、待ち合わせ箇所まで各自マイペースでの走行とし、走行順の変更可、きつい時は遠慮せず休憩を取り、あるいは徒歩進行する、と言ったことを実施。これが功を奏しスムーズに行程を進められ、結果安全を確保できたと考える。今後のイベント実施に際しこの教訓を生かして行きたく考える。何年か後に再度小豆島を訪れる時は、是非島内一周にチャレンジしたく思う。 (Y.N.記) 小豆島サイクリングは、記憶に残るサイクリングになりました。お仕事とは云え、地元の石井さん、田中さん、中村さんのお三方の親身なお世話のお蔭もあって起伏の厳しい走行路も、観光名所の見物も交えながらの全工程を楽しく?走り通すことができました。お天道さまにも感謝。 ( N.T.記) <その他、参加者からのコメント> 重岩から眺めた瀬戸内の海面のかがやき。御年をも忘れて訪ねた恋人の聖地での潮の香り。当時の机やオルガン、遊具などが昭和初期を回顧させる岬の分教場など小豆島の光、風、人情に触れ楽しむことが出来ました。設備の整ったサイクリングステーション、各所での自転車貸出しなどサイクリストには優しい心遣いを感じました。緩勾配がつづく島内道路、ワイドなエイドステーション間隔などを考慮して走行計画をつくり、熱中症予防などに配慮することが必要でしょうね。 (T.I記) 初めての小豆島、企画グループのみなさんのがんばりのおかげで、17人の仲間とともにすばらしい3日間を過ごすことが出来ました。お天気にも恵まれてほんとに楽しかったです。コース設定も、宿のセレクトも最高でした。お料理も美味しかった!瀬戸内の島ならではの気持ち良いサイクリングロードを走ったり、いろいろ珍しいところを見物したり・・・。重岩や天狗岩などの巨石風景には感激! また、雨や時間配分などの都合で予定通りに行けそうもないときも、さっと代替案を出してなんのトラブルもなく行程を進行させていく企画グループの皆さんの団結と手際の良さにはほんとに感心しました。おかげで私たちはなんのストレスも感じず、のんびり、ゆったりサイクリングを楽しむことが出来ました。お世話になった方々(ホテルの方、自転車屋さん、佃煮屋さんなど)も、皆さん「おもてなし」のこころいっぱいで、「小豆島の人ってほんとに親切。」と感じた3日間でした。 (K.O.記) 高校の修学旅行でほぼ半世紀前に訪れた小豆島。うっすらと今も記憶に残る小豆島は、オリーブ、紅葉のきれいな寒霞渓、そして野生の猿がいる瀬戸内海の島というぐらいですが、50年ぶりに行ってみたいという思いが強く湧きあがりました。急峻な山が多く、アップダウンがきつい行程になると聞いて躊躇するものもありましたが、電動もありと聞き、参加させて頂きました。本土から船で一時間、決してアクセスのよくない小豆島まで下見に出かけ、走行コースを入念に設定して下さった、イベント担当4名の方々に感謝、感謝です。(C.T.記)
by BicyclingClub
| 2017-05-16 21:33
| 自転車
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